鍼治療が怖いとおっしゃる方へ
長年のあいだ、日に何十人もの患者さんと対面し、鍼を打っている私の立場では、鍼が日常になりすぎているからでしょうか?
「鍼はどうもちょっと。」と怖じ気付かれる方に出会うと、正直意外すぎてどう説得しようか言葉に迷うほどです。
ところが話を聞いてみると思った以上に多いんですね。鍼は怖いとおっしゃる方が。

韓方医は常に財布や手帳に入れて鍼を持ち歩いています。応急の患者さんに遭遇したときに処置を施して差し上げるためです。
私も、電車のなかでぎっくり腰になり身動き出来なくなってしまった50代男性、礼拝中に卒倒してしまった60代後半の女性など、何度か携帯した鍼を活かした経験があります。
それほどの救急ではなくても、家族のだれかが突然熱を出したり、歯が痛み出したり、腹痛を起こしたときに、ササッと対処できるという意味で、鍼は本当に有効でありがたい親友のような存在です。

最近は美容の面で鍼の効果がクローズアップされていますね。美容鍼でからだのあちこちに鍼を打たれ、顔となるとそれこそハリネズミのようになっている女性を一度ご覧になれば、鍼がそれほど痛みと苦痛を伴う治療ではないことがわかっていただけると思います。うら若いお嬢さん方が耐えられる程度ですから。

ところで、鍼を衛生面で心配なさっているとしたら、それは全くの杞憂です。
現代ではどのクリニックも鍼はほぼ100%使い捨てですし、その他カッピングの道具やまくらカバーにいたるまで、その都度交換していますので、感染の可能性はありません。

さてそれでも鍼は怖いという方がいらっしゃいますよね。また小さな子供さんの場合にも鍼の効果をいってきかせるには無理があるでしょうます。それから妊娠中の方は腰痛や足がつるなどの症状が起こりがちですが、自由な姿勢がきかずに思い通りに鍼治療が出来ないことが多いのです。さらに、治療は受けたいけれども通院する時間はないという方など。
こういった方々におすすめできるのが、貼るタイプの鍼です。

貼る鍼というと、何かチクチクした突起物がでていて常にツボを刺激しているのかと思われるかも知れませんね。ですがこれはそういう物理的な刺激を与える治療法ではありません。
見た目には、銀色のラインが入った肌色のテープのような形状です。
これを経穴(ツボ・経絡上のポイント)に貼っていきます。
そして実はこの銀色のラインというのがポイントです。この部位に金、白銀、光化学繊維などの金属が薄く伸ばされて入っています。これが作用して、生体に流れる電流を調節し、量や流れを正常に戻そうとするのです。

人体は化学と電気の相互作用によって生命活動を成しています。しかしながら既存の医療では、その片面である化学的診断と治療に依存してきました。そのため効果の面で満足できない部分があったといえます。そこで、生体のもう片方の構成要素である電流に注目したとき、より完全に近い治療方法に近づくと考えたのが、貼るタイプの鍼の原点です。

貼る鍼のメリットとして次のような点をあげられます。
副作用がない。生体がもともと持っている電気の力を利用しているので、薬物などによる副作用や耐性の心配がありません。
  妊産婦や幼児など、薬物による治療がしづらいときに有効に活用できる。
  一度貼れば2-3日ほど効果が持続するので、頻繁に鍼治療に通えない方の治療頻度を少なくできる。
  痛みを伴わないので治療時に苦痛がない。
  慢性疾患の場合、貼り方を専門家に習えば個人で貼り替えながら治療を続けられる。
 
治療効果はもちろんのことで、当クリニックに通院中の患者さんにもたいへん喜んでいただいております。
睡眠障害でお悩みの方に貼る鍼を施術したところ、朝目覚めが良かったばかりでなく、肩凝りが軽くなったとのご報告をいただいたことがあります。実は不眠治療には貼る鍼を首筋に沿って斜めに貼っていくのですが、肩凝りの方への施術法と一部重なっているのです。患者さんご本人にはそのことを申し上げていなかったのですから、効果が本物だと確信した次第です。
また打ち身で内出血ができた個所にこのテープを一定間隔で貼ったところ、翌日はがしてみたら貼った跡だけが紫色がが消えて肌色に戻っており、きれいなストライプ模様(!?)になってしまったことがあります。

貼る鍼の効果を期待できる疾患を以下に例示しておきますので、お悩みをお持ちの方は是非チャレンジしてみてくださいね。
 
不眠・うつ病・パニック障害  
アレルギー性鼻炎・蓄膿症・鼻血・ドライアイ・結膜炎・扁桃腺の腫れ・中耳炎・顔面神経痛  
頭痛・めまい・三叉神経痛・五十肩・テニスエルボー・手足多汗症・尾骨の痛み・退行性膝関節痛・
指の関節痛・座骨神経痛・ アキレス腱の痛み・痛風・捻挫
 
顎関節痛・口腔内乾燥症・口内炎・抜歯後の痛み  
過敏性腸症候群・胃痙攣・咳き・不整脈・便秘・乗り物酔い  
つわり・生理痛・おりものの量が多い・無月経
神経性膀胱炎・夜尿症・タンパク尿