女性は閉経期前後にホルモンのバランスが乱れます。その結果現れる様々な体の不調をまとめて更年期障害といいます。
症状は内容も現れ方も多彩です。
たとえば、今日頭が痛いとするとそれが次の日に持続する方もいれば、翌日には全く別の症状を訴える方もいます。
尿の出が悪い、便秘、下痢、腰痛、肩こり、怒りっぽい、イライラ、心悸亢進(ドキドキ)、無気力、のぼせ、めまい、しびれ、ほてり、
不眠,食欲不振、足腰の冷えなど、何種類もの症状が入れ替わって出てくるところに特徴があります。
韓方ではさまざまな不定愁訴に適した処方がたくさんあります。
そのうえ訴えがいろいろと重なっても、「証」に合った一つの処方ですべてカバーすることも可能です。
そういう意味では更年期障害はまさに韓方の得意分野といってもいいと思います。

 
クヨクヨタイプ
 

気血不足のため鬱や不安感など心の症状が出やすくなります。
血を増やし気の流れをよくする治療をおこないます。 

 
特徴 摂生法
生理中は疲れやすく眠りが浅い
月経量が少なく色も薄い
悪夢をよくみる
決断するのが苦手
@ 心を安定させる血を補う食べ物を取ります。なつめや百合根、レバーや赤身の肉など。
A 質のよい睡眠をとります。寝る前はよけいなことを考えないで、心を安定させます。
ホットミルクなども安眠に効果があります。
B ぬるめのお湯で、ゆっくりと半身浴するとリラックスできます。
牛乳、米ぬか、枇杷の葉などを保湿剤としてお湯に入れるのもよいでしょう。

 
イライラタイプ
 

ストレスで肝のはたらきが弱まり気の流れが滞っています。そのため感情のコントロールが難しくなります。
肝の機能を高める治療を行います。

 
特徴 摂生法
感情の起伏が激しい
生理周期が不安定
月経前症候群が強い
便秘と下痢を繰り返しがち
@ 規則正しい生活リズム・充分な睡眠と適当な運動・趣味で気分転換
A 香りのよい食べ物(理気)を利用して滞っている気を巡らせます。サフラン、セロリ、紫蘇、春菊、パセリ、ローズティーやジャスミンティー
B 興奮性のある食べ物を避けます。(カフエイン・香辛料など)
C お風呂でリラックス

 
ひんやりタイプ
 

腎の陽気不足が原因です。陽気を補う治療をおこないます。

 
特徴 摂生法
冷え性で特に下半身が冷える
血の色が黒っぽい
胃腸が弱く、疲れやすい
生理中体が冷える
* とにかくからだを温めて体力、抵抗力をつけましょう
@

冷たい飲食物(生野菜、冷たい飲み物、さしみ、体を冷やすはたらきをする食べ物)を控える。
体を温める食べ物を取り入れる。(ショウガ・ネギ・ニンニク・紫蘇・唐辛子・レンコン・シナモンなど)

A 熱めのお湯で入浴します。シナモンや牛乳を入浴剤につかうとよいでしょう
B 寒さ対策を万全にします。冬場はもちろん、夏のクーラーにも気を付けましょう。

 
ほてりタイプ
 

腎が熱を持ってしまい潤いが失われています。体や心を鎮める「陰」=潤いを補う治療をおこないます。

 
特徴 摂生法
喉が乾きやすい
便秘がちでコロコロした硬い便が出る
血の色が濃い
月経量は少なくネバネバしている
@ 水泳やウオーキングなど有酸素運動で無理なく運動します 
A

発熱・発汗作用のある食べ物を控えます。(唐辛子・ニンニク・山椒・ネギ・お酒など) 

B 潤いを与えてくれる食べ物を積極的に取り入れます。(トマト・きゅうり・うり・スイカ・なし・メロン・百合根・ハチミツなど)
C お風呂はぬるめのお湯、またはシャワーだけで済ませます。そのあとの水分補給を充分に。