冷え性は韓方がもっとも得意とする症状のひとつです。
手足が冷たい、体が寒い、炬燵が好きで冷房が嫌い、厚着、熱い飲食物が好きで冷たいものが嫌い、
尿の色が薄く回数が多い、顔色が青白い、活発に動かない。
このようなお悩みをお持ちの方はかなりたくさんいらっしゃるようですが、それだけを訴えて、韓方を訪ねる患者さんは多くありません。ほとんどは冷え性にともなう病気のご相談にお越しになり、その病気の元がじつは冷えにあることを知って驚かれます。
たとえば月経周期の乱れ、無月経、月経量が少ない、月経通がある、不妊、便秘、下痢、肩こり、関節痛、むくみ、四肢が冷えて寝付きが悪い、胃腸障害、胃下垂などです。
冷えは体内五臓六腑の機能低下の現れで、早めの対処が必要です。

 
胃腸系が弱い
 

胃腸が弱いと何を食べても消化吸収されず、体が温まりません。また食べ物の中から「気」を取り出せないため、
熱を全身に巡らせる力も不足します。
胃腸が「気」を取り出す機能を妨げる原因としては、生来の虚弱体質、冷たい飲食物の過剰摂取、不規則な食生活、
慢性病や重病後の「気」不足、過労や老化などがあります。
このタイプの場合、まず脾(胃腸)の機能を高める治療をおこないます。

腎・膀胱系が弱い
 

「腎」のはたらきが低下すると気血の流れが悪くなり、冷えにつながります。
喉に何かがつかえた感じ、お腹が張った感じを訴える方はこれにあてはまります。
また体の中に余分な水分がたまってそれが体を冷やします。
この場合、夜間によくトイレに行く、腰から下が水に浸かっているようなかんじなどの特徴があります。腎の機能を高める治療をおこないます。

「血」が不足する
 

「血」は熱を運ぶのに必要ですから、「血」が少ないと冷えます。また「血」が少ないと外界の寒さから身を守る力も弱まります。
原因としては、消化機能の低下のために「血」の生成が少なくなる、出血や慢性病で「血」を消費してしまう、
「血」を蓄える作用がある「肝」のはたらきが弱まるなどがあります。「血」を増やす治療をおこないます。


  [冷え性の食養生]
 

すべての食べ物は体を冷やしたり温めたりするはたらきがあります。
ニンニクなど非常に温める性質を「熱」、ショウガなど少しだけ温めるものを「温」、コメなど温めも冷やしもしないものを「平」、
玄米・小麦など少しだけ冷やすものを「涼」、トマト・きゅうりなど非常に冷やすものを「寒」といいます。
体が冷える方は「平」のコメを主食に「温」と「熱」を多めに摂取してください。飲食物の温度も大事です。
冷蔵庫で冷やした飲み物、サラダやフルーツなどは控えるようにしましょう。